■必要な道具類
- EPUBエディター "Sigil" (フリーソフト) http://code.google.com/p/sigil/
- EPUBリーダー1 iBooks(iPad用のアプリ)
- EPUBリーダー2 SonyReader(PRS-T1)
- EPUBリーダー3 EPUBREADER(Firefox用のアドオン)
フリーのEPUBエディターはこれ(Sigil)だけしかないみたい。WYSWYGでやれることは多くないが、XHTMLとCSSのソースコードが書ければひと通りのことは何でもできる。そんな感じのソフト。
EPUBリーダーは一つあればいいのかも知れないが、今回試してみてそれぞれに独自の癖があることがわかったので、複数の機器で見え方を確認するのがよい。
■素材
- "Mirinda Ĉapelo"(さくら文庫 http://www.vastalto.com/librejo/ で公開中)
■予備知識・参考情報
- HTML、CSSの書き方
EPUBというのは基本的にXHTMLファイルとCSSファイルからできているのでこの知識は必須。 - ウェブ情報
- EPUB実験室―目次―(ブログ『月曜ジャーナル』)
http://miriamword.blog48.fc2.com/blog-category-6.html - 電子書籍ファイルePubについて -ePubを自分で作成する-(ブログ『lab.naoki.sato.name』)
http://naoki.sato.name/lab/archives/45 - EPUB仕様書 Open Packaging Format (OPF) の日本語訳(ブログ『08th Grade Syndrome』)
http://d.hatena.ne.jp/lost_and_found/20091209/1260365227 - 日本語Epubブックサンプル(横浜工文社)
http://www.kobu.com/docs/epub/ - Sigilの使い方 http://sigil.tsukaikata.info
- 既成のEPUB書籍
Sigilで開いて中のファイル構成やXHTML、CSSのソースコードを見ることができるので多いに参考になった。
■手順
- "Mirinda Ĉapelo"をブラウザに表示させる。
- Sigilを起動。新規作成の状態で、1ページ目(Section0001.xhtml)が白紙で中央パネルに表示。
- この白紙にブラウザから1ページ目にしたい分をコピー&ペースト。
- 左側パネル(Book Browser)のTextフォルダを右クリックし、"Add New Item"を選択。
- Textフォルダ下に2ページ目(Section0001.xhtml)が作成されるので、アイコンをダブルクリックして中央パネルに表示(当然白紙状態)。
- この白紙にブラウザから2ページ目にしたい分をコピー&ペースト。
- 以下必要なページ数分だけ上記作業を繰り返す。
- いくつかの文字飾りがWYSWYGで可能(Book View Mode:デフォルト)。太字、斜体、下線、消し線、左寄せ、右寄せ、中寄せ、両端揃え、見出しの大きさ。これ以外のことは Code View Mode にして XHTMLソースにタグ付けをしなければならない。タグ付けの効果は Book View Mode に切り替えて確認できる。
- 最後までできたら、名前をつけて保存する。"xxxxxx.epub" というファイルが作成される。
■確認作業
- 完成したEPUBファイルをそれぞれのEPUBリーダーで表示させてみる。
- 上記手順で作成したファイルは iBooks と Firefox ではうまく表示されるが、SonyReaderでは字上符付き文字が?に文字化けしてしまう。 対処法は別の記事で。
■その後の作業
- 画像付きの表紙を作成する。
- 目次を作る。
- SonyReaderその他のリーダーで字上符付き文字を確実に表示させるために、EPUBファイルにフォントを埋め込む。
- SonyReaderで日本語を表示させる方法。
実際にEPUB書籍を作ってみて分かったことは、レイアウトに関して作成側がいろいろ指定したことでも、リーダー側で変更されてしまうということ。例えば見出しの中寄せ指定は iBooks では無視されて左寄せで表示される。iBooks はEPUBの埋め込みフォントを無視して、自前のフォントの中から読者に選択させる。言い換えると、大ざっぱに作ったEPUBでも iBooks は一定水準以上に見た目よく表示してくれる。逆に SonyReader はデフォルトでの表示機能が乏しい。EPUB作成側がいろいろ細かく指定してやらないと見た目が良くならない。EPUB作成者としてはこれらのことを念頭に置いて作成する必要がある。
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